なぜ地球一個分??そもそも一個なのに。
春分ですね。
昼と夜の長さがほぼ同じになる日。梅の花もどんどん咲き始めて、桜も満開までもうすぐ。わたし達の暮らす集落では、外に出ると、どこからか花のいい香りがしてきます。
畑では、先日種蒔きをしました。この土地へ来てはじめての春です。
ところで今回は、ブログのサブタイトル「地球一個分のライフスタイルクリエイト」について書きたいと思います。
どのくらいの人が知っている、または聞いたことがあるでしょうか。
「エコロジカル・フットプリント」という言葉。
エコロジカル・フットプリント(英: Ecological footprint、EF)とは、地球の環境容量をあらわしている指標で、人間活動が環境に与える負荷を、資源の再生産および廃棄物の浄化に必要な面積として示した数値である。通常は、生活を維持するのに必要な一人当たりの陸地および水域の面積として示される。
というのがWikipediaさんの説明です。
一人一人のライフスタイルという「消費 / 汚染活動」と、地球の「生産 / 浄化活動」のバランスが取れているかどうか、人間の需要を測る指標。国別に、世界中の人が地球何個分の暮らしをしているのか計算されています。
「消費 / 汚染活動」とは、あえて表現しました。環境問題の話になると耳の痛い文字が増えますが、日本で暮らしていると、誰もそんなつもりで生きていないのに知らないうちに普通の生活が環境問題化してしまっている事ばかりのように思います。
でも人にだって、「生産 / 浄化活動」ができる。それが、ライフスタイルを創造 (クリエイト) していく魅力の一つだと思っています。
ちなみに、日本は地球何個分の暮らしをしていると思いますか?
少しイメージしてから、下のデータをご覧ください。
2017年、世界中の人が日本と同じ暮らしをした場合に必要とした地球の数です。
2.9個とあります。
今から10年前の2008年のデータでは、2.3個でした。
2017年の解説は、この画像の掲載元である下記URLからご覧下さい。
絵付きで見やすいですよ。
https://www.wwf.or.jp/activities/lib/lpr/20180825_lpr_2017jpn.pdf
ここには、世界の人の生活を支えるには
現在地球が1.7個必要だと書かれています。
ここで少し興味をお持ちの方へ、さらに詳しいことは2012年に発表されたデータをぜひご覧下さい。 わたし達へのメッセージ、写真や図解もたくさんあります。
ここには日本の食糧自給状況や3.11による影響なども記載されています。
https://www.wwf.or.jp/activities/lib/lpr/WWF_EFJ_2012j.pdf
わたしが初めてエコロジカル・フットプリントの事を知ったのは、6年前。日本のNGO団体が運営している「ピースボート」という地球一周の船旅がきっかけで、そこで「地球大学」というプログラムを受講しました。それは地球規模課題といわれる環境問題・貧困問題などについて学び、アクティビスト(実践者 / 活動家)になろう、という内容のもの。
はじめての地球大学の授業で、わたしはものすごいショックを受けます。それが「日本は地球を2個以上使っている」という衝撃の内容。本当にショックで、それと同時に今まで感じていた違和感の原因がわかったような気がしました。小さい頃からの違和感。それを言葉にするのは難しいのですが、ざっくり言うと「アンバランスさ」ゆえの「根本的な何かの欠如」です。
とても感覚的なものだし、実際どうしたらいいのか、はたしてその違和感に対して何かアクションを起こしたいのかどうかさえ、よくわかっていませんでした。
船旅のあいだ、ずっと頭から離れなかった「日本でのわたしの暮らしは地球を2個以上使っているものだったんだ」ということ。それはどんな美しい景色、どんな素晴らしい人との出逢いの中でも脳裏をかすめました。タヒチ先住民の大地と生きる暮らしや、キューバのカストロさんの言葉、インドのファームステイ、全てを通して感動と同時にチクチク、モヤモヤが膨らんでいきます。
地球は美しい。世界は素晴らしい。
100年先も1000年先も、ずっと残っていてほしいなら、わたしの暮らしを地球一個分にする必要があると思いました。
帰国後まずは、先進国の中でもザ・ベスト・オブ級の都会、東京で暮らし、
千葉の持続可能な暮らしを実践するコミュニティで暮らし、
今は、超限界集落だけど日本の宝物のような地域で暮らしています。
どこで生きていても、みんな合わせて地球一個分だといい。
知れば知る程、分かっているのに実践できていない自分を責める事もあります。
それでも、目標は大きく。地球一個分のライフスタイルにむけて種を蒔きたいと思っています。そして、自分に蒔かれた種を、大切に育てたい。
そんな想いで、ブログのサブタイトルをつけました。